リサイクルをすることがごく当たり前になった現在、ダンボールのリサイクル率は90%以上になっているため、私たちが日頃目にするダンボールはほとんどがリサイクル製品です。日本のリサイクルシステムは世界のなかでも群を抜いています。リサイクルの手順は簡単に説明すると、無料のダンボール回収や、自治体で集められたダンボールからダンボール以外のものを取り除き、残ったものをプレスし、それを製紙工場に運び、そこでリサイクルされます。新品のダンボールは製紙工場で作られるのです。
ダンボールには一般的な何の印刷も色も付いていないものもあれば、会社のロゴが入ったものや色の付いたものがあります。大きさもさまざまなタイプがありますし、箱のタイプも下の部分が簡単にできており、組み立てやすいものもあります。ダンボールはこのように種類が豊富であり、会社の宣伝にも使われています。このようなデザイン性の高いダンボールは、ネット通販を行っている会社では準備されていることが多く、それらのダンボールもこの製紙工場で作られています。なかにはおしゃれなダンボールもあるので、気に入って自宅で使っている人もいるでしょう。
いわゆる、わが社だけのオリジナルダンボールはアパレル系などでよく見られますが、それらはダンボール回収を無料で行ったものをリサイクルして作られています。また、ネット通販だけではなく、食品を保存するにもダンボールは広く使われています。菓子メーカーでは特にダンボールに入れて発送し、スーパーなどで品出しをされる場面を見かけます。スナック菓子や煎餅などはダンボールでしっかり梱包されていないと、商品が割れてしまう可能性があるため、ダンボールは欠かせないものであり、メーカー名や商品名の入ったダンボールが使われています。このようなダンボールは中身が何なのかを開けなくても分かるという意味でもダンボールにデザインを施す意味があるのです。
もとはダンボール回収を無料で行うことで集められたいわゆるリサイクルされたものが、形を変えて活躍します。そして、またリサイクルされるので使えなくなるまで循環されるという仕組みです。リサイクル目的で集められたダンボールのなかには、海外へ輸出されるものもあり、それぞれの場所で新しいダンボールとして活躍するのです。無料でダンボール回収が行われることは、結果的に世界の環境に大きく貢献していると言えます。
